はじめに
임영웅(イム・ヨンウン)「사랑은 늘 도망가(サラウン ヌル トマンガ)」の再生回数が2000万回を越えました。
イム・ヨンウンは、2021年韓国国内で、もっとも活躍した男性ボーカリスト。
日本に住む私が彼の存在を知ったのは、73歳の韓国語の先生からの紹介でした。
ネットで韓国語を教えている先生からのまさかの最新情報。かれは年配の方の心までをぐっとつかんだようです。
韓国では、土日のゴールデンタイムに連続ドラマがあり、幅広い年齢層に人気があります。
今シーズンの土日連続ドラマ「신사와 아가씨(紳士とお嬢さん)」のOSTのこの曲。この歌を聴いた先生が「本当に歌を上手に歌う歌手」として紹介してくださったんです。
調べてみると、国内ではBTS以上に幅広く人気があり、CMでも大活躍なようです。
是非、彼の圧倒的な歌唱力と美しい楽曲を楽しんでみてください。
イム・ヨンウンって何歳?身長は?プロフィールを紹介
イム・ヨンウンってどんな人?プロフィールを見てみましょう。
イム・ヨンウン(임영운・林英雄)は1991年生まれで、今年31歳。もともとは韓国の演歌歌謡、トロット歌手としてデビューしました。
サバイバルオーディション番組「明日は Mr.トロット」で2020年に優勝して、注目を集めました。男性演歌歌手が歌唱力を競い合うこのオーディション番組は、最終選考では国民投票のサーバがパンクしてしまうほど。
なみいるライバルとの歌唱力勝負での、彼のひたむきな姿は、その過程でどんどんファンを増やしていきました。
最新の韓国タレントブランド力調査によると、BTSに続いて2位。国内音楽チャートではBTSを抜きました(2022年2月)。
親しみやすい顔立ちと表情。スタイルもよく182センチと高身長。さわやかなイメージでCM出演もうなぎ登り。見守ってあげたくなる魅力で「お母さんたちのBTS」と呼ばれるほど熱狂的なファンも多数いるようです。
イム・ヨンウン出演の広告。ヨンウンは漢字語で「英雄」なので、HERO(히어로)にかけたコピーもよくイメージ戦略に使われているようです。
↓イム・ヨンウンのトロットの実力は…こちら
사랑은 늘 도망가(愛はいつも逃げて行く)を聴いてみよう
イム・ヨンウンの代表曲になった「愛はいつも逃げて行く」を聴いてみましょう。
原曲は韓国を代表する歌手でタレントの、イ・ムンセ(이문세)が作詞作曲した2011年の作品です。
歌詞の日本語訳は、次の記事からチェックしてください↓
사랑은 늘 도망가(愛はいつも逃げて行く)を歌ってみよう
イム・ヨンウン「愛はいつも逃げていく」のサビの部分を歌ってみましょう!歌うときにより楽しめる、発音ポイントを2つ紹介します。
サビの部分の歌詞です。さいしょはカタカナを読みながらでもいいので、サビの部分を歌ってみましょう!
사랑아 왜 도망가(愛よ、どうして逃げていくのか)
サランア ウェ トマンガ
수줍은 아이처럼(恥じらう子供のように)
スジュブン アイチョロム
행여 놓아버릴까봐(もしかしたら手放してしまいそうで)
ヘンヨ ノアボリルカバ
꼭 움켜쥐지만(ぎゅっと握りしめたけれど)
コッ ウンキョジュイジマン
그리움이 쫓아 사랑은 늘 도망가(恋しさを追いかけて、愛はいつも逃げていく)
クリウミ チョチャ サラウン ヌル トマンガ
잠시 쉬어가면 좋을텐데(しらばらく留まって行けばいいのに)
チャムシ シオガミョン チョウルテンデ
<쫓아>の発音をトレーニング!
この曲の中心になっているリフレインに現れる、印象的な単語、<쫓아>の発音を練習しましょう。
カタカナ読みでは「チョチャ」でOK。
これをより「韓国語らしく」読むためにはどうすればいいのでしょうか。
まずは「チョ」
<쫓아>は【쪼차】と発音します。
まずは「쪼」の発音から練習しましょう。ㅉは濃音ですね。
濃音は苦手としている人が多いのですが、韓国語らしい発音のポイントなので、きっちり押さえておきたいところ。
まず、濃音は「ちょっとオーバー気味に、強く、高く」発音する、という心がまえで行きましょう。
でも、激音と違って息は強くでません。
買い物中、急ぐ友達相手にイラッとして「チョットぉ〜待ってよぉ」というときを思い出してください。
その「チョット」ぐらいのテンションが必要です。
激音ですから、促音が語頭にあるかんじで「ッチョ」「ッチョ」「ッチョ」「ッチョ」
この練習をまずしてください。
つぎに「쪼」の「ㅗ」は、日本人の「オ」よりもずっと口を尖らせて発音するので、まず、口の構えを作ります。
ローソクを吹き消すときのように、くちびるを丸くつきだして「オ」「オ」「オ」「オ」
この練習をします。
「오」の発音自体は簡単なのですが、曖昧にしておくと全然韓国語らしくなりません。
「오」の発音をキッチリと、くちびるをつきだすだけで、韓国語の発音全体がかなり「らしく」なります。
これで、「쪼」の発音の準備ができました。
「오」の口の構えを準備して、「쪼」「쪼」「쪼」「쪼」
「ッチョオ」「ッチョオ」「ッチョオ」「ッチョオ」
どうですか。
つぎは「チャ」
<쫓아>は【쪼차】と発音します。
つぎは「차」の発音です。ㅊは激音ですね。
激音は息を激しくだして発音します。
ティッシュペーパーを口の前において練習する方もいますが「フーッと吹く」というボンヤリした感覚ではなかなか上手にできません。
細く、短く、鋭く、激しく。激音のコツを紹介しますね。
まずは「舌打ち」ってできますか?
舌打ちをしてみてください。舌が前歯の後ろで動いて「チッ」「チッ」「チッ」「チッ」。
できたら、その「舌打ち」の部分(前歯の裏のごく一部)から、細く、短く、鋭く、激しく息をだしてみましょう。
激音の「차」(チャ)の発音をするときは、前歯の裏に舌をあてて、細く、短く、鋭く、激しく息をだし、その勢いをかって「チャ」です。
「チャ」「チャ」「チャ」「チャ」
どうでしょうか。
<쫓아>は【쪼차】「ッチョオ」の「オ」の丸くなったくちびるから、すかさずくちびるの先から風を出し「チャ」。
「조차(〜さえ)」になっていませんか?
何度も練習してみてから、歌の中でも試してみてください。
<늘>の発音をトレーニング!
<늘>の発音を練習しましょう。
カタカナ読みでは「ヌル」となります。
ただし、「ヌ」と「ル」2音節に分けて発音すると、まったく別物になってしまいます。
「ヌr」と書くと近くなります。もう少し詳しく説明しますね。
まずは<으>の口の構えをします。
「ウ」ですが、ハングルのかたちのように、日本語の「ウ」よりもくちびるを横一文字に開いて「ウ」。その口のかまえで<느>(ヌ)ですね。
この<느>(ヌ)にㄹ(ル)をプラスするんですが、口の構えは<느>(ヌ)のままです。
<느>(ヌ)のままで、前歯の裏側に舌先をあてます。そして「ヌr」。
どうでしょうか。「ヌr」と言ったあとも、口の構えは<느>(ヌ)のまま。
さらに、舌先も前歯の裏側に留まっています。舌を離さないでください。
<늘>の発音はいくら伸ばして発音しても「ル〜ウ」には決してありません。
「ヌル」にならないように、「ヌr」「ヌr」「ヌr」「ヌr」。
できましたか?
おわりに
イム・ヨンウンの「愛はいつも逃げていく」をいっしょに歌ってみました。
楽しく歌うためには、カタカナ発音でも問題ありません。
私の感覚では、7割はカタカナ読みでも大丈夫。
でももし韓国の美しい発音を味わって、自分でもその発音を操りながら歌いたいと思うならば、カタカナ読みにプラスして、ポイントを意識して発音を練習してから歌ってみましょう。
韓国語の歌の醍醐味はここからスタートします!
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